波多康治会計事務所

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Koji Hata Accounting Office

公益法人等が補助金を受けた場合の消費税について 2021.06.01

社会福祉法人ですが、消費税の課税売上が1千万円以上あり、毎事業年度、消費税は、本則課税で計算し、納付をしています。課税売上割合は約20%で、控除税額の計算方法は、一括比例配分方式によっています。今年度は、コロナ関連で、補助金の収入があります。消費税の計算で注意する点がありますか。なお、「交付金消費税仕入控除税額報告書」を知事宛に作成し、交付金の一部を返金するようですが、これはどういうことですか。
以下の2点に注意が必要です。1点目は、社会福祉法人も公益法人等(消費税法別表第3参照)に該当するため、補助金は消費税の不課税売上(特定収入)となり、特定収入割合(資産の譲渡対価の合計額と特定収入の合計額に占める特定収入の割合)が5%を超える場合、調整計算が必要です。資産の譲渡対価の合計額は、課税売上高と非課税売上高の合計です。社会福祉法人の場合、非課税売上が多いわけですから、多少の補助金収入があっても、特定収入割合が5%を超えることはないと思います。2点目は、補助金の交付要綱により、補助金に見合う消費税相当額を返還しなければならない点です。交付金により購入した物品等に係る消費税は、一定の計算式で消費税仕入控除税額となります。補助金をもらった上に、それで購入した物品等の消費税額も控除するとなると、二重の利益供与を受けていることになります。そこで、交付金の返還ということになります。貴法人の場合は、一括比例配分方式で課税売上割合が約20%ということですから、交付金で購入した物品等の税込金額に課税売上割合を掛け、その110分の10の金額を返還することになります。