二世帯住宅における小規模宅地等の適用について
2021.07.01
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母親が所有する約200㎡の土地に、二世帯住宅(区分所有)を建てて、1階に母親が2階に長男の私ども家族が住んでいます。父親は、既に他界していません。母親は、生計を一にする者として、私の扶養親族にしています。母親の相続が発生したとき、敷地の土地について小規模宅地等の特例はどのようになるのでしょうか。
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二世帯住宅の場合、それが区分所有か持分所有かで、小規模宅地等の特例適用に差が出てきます。本件の場合、敷地の土地の内、建物の全体に占める長男が所有する2階部分に相当する部分だけが特定居住用小規模宅地等に該当します(租税特別措置法69条の4二ハに該当)。母親が住んでいる1階部分は、区分所有の場合、長男は、生計を一にする者であっても、そこに居住していたとはみなされないため、敷地の土地の内、1階部分に相当する割合については、特例の適用除外になります。ちなみに、同じ二世帯住宅であっても、持分所有や内部で行き来のできる区分所有の場合は、敷地の土地全部について、小規模宅地等の特例を使うことができます。