配当還元方式による非上場株式の評価
2022.06.01
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父親が勤務していた会社の株式を相続しました。非上場株式ですが、毎年配当があります。株式の相続税評価はどのようにするのですか。会社は同族会社ではなく、父親の持分も1%未満です。
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配当還元方式という方法で評価します。相続開始日の直前と直前前期の2期間の会社の配当金額を2分の1にして年平均配当金額を計算します。会社の配当金額は、決算報告書類の一つである株主資本等変動計算書を見ればわかります。次に直前期末の資本金等の金額と発行済株式数を知る必要があります。資本金等の金額は、資本金と税務上の資本剰余金の合計額です。税務上の資本剰余金は、法人税の申告書別表五(一)を見ないと本当は分かりません。発行済株式数は、決算報告書類の個別注記表を見れば、載っています。次に、1株当たりの資本金等の額を50円とした場合の発行済株式数で年平均配当金額を割ります。この金額が2円50銭円未満の場合は、2円50銭になります。無配当の場合も2円50銭になります。この金額を10%で割ります。この値にその株式の1株当たりの資本金等の額を50円で除した値を掛けると配当還元価額になります。